G:レスキューキットの使用
屋根やはしご、鉄塔での作業、足場の設置解体など様々な作業時において問題に直面した時のために、
レスキューキットを用意しておかなければなりません。
また、作業チームは、レスキューキットの使い方を熟知しておく必要があります。
ここでは①スパロー レスキューキットと②スパロー レスキューキット ロッドの2種類のレスキューキットについて説明します。
セルフブレーキディッセンダーのスパローがキット内容に含まれているので、作業負荷は150kgです。
スパロー レスキューキット ロッドには、ポールがキット内容に含まれているので、救助者が現場近くで簡単にアンカーポイントを設置することができます。
また、両方とも③リフティや④リフティ X6との併用が可能です。
G1:スパロー レスキューキットを使用する救助方法
救助者はまずスリング EN 795-B を宙吊りの要救助者の頭上付近の構造物にかけ、アンカーポイントについて設置します。
次にスパローレスキューキット内のセルフブレーキディッセンダーのスパロー EN 341 を、スリングにセットします。
スパローから出ているロープを下に延ばしていき、ロープ先端のコネクターを要救助者の背部または胸部のアタッチメントポイントに連結させます。
その後、スパローの末端側のロープを引き、要救助者の荷重をエネルギーアブソーバー付ランヤードから、
レスキューキット側のロープに移し替え要救助者のランヤードを解除し、ゆっくり安全な場所まで降ろします。
G2:スパロー レスキューキット + リフティ を使用する救助方法
セルフブレーキディッセンダーのスパローとホーリングシステムを使用した救助方法を説明します。
このシステムは少ない力で要救助者を引き上げることができます。
救助者はまず、G1と同じようにアンカーポイントを設置し、③リフティを連結します。
リフティの下にスパローを連結します。
アッセンダーのカムを開いて、要救助者の胸部または背部アタッチメントポイントにロープ先端のコネクターが連結するまでリフティのロープを延ばします。
連結したらアッセンダーのカムを閉じ、要救助者を引き上げます。
要救助者の荷重をエネルギーアブソーバー付ランヤードから解除し、スパローを使いゆっくり安全な場所まで降ろします。
G3:スパロー レスキューキット ロッドを使用するレスキュー
ここではポールの先端にフックが付いたロッドを使用した救助方法を説明します。
G1で説明した救助方法にフックの付いたポールを加えた方法です。
伸縮可能なポールを使用することで、手の届かない距離の要救助者に連結が可能になります。