PPE技術情報

スキーリフトでの救助

リフトでの救助は、チェアリフトなのか、ゴンドラなのかで使用方法が異なります。
また、要救助者を降ろすことができるような安全な場所があるか否かによっても救助方法は異なります。
ここでは、ケーブルを伝って救助する方法について説明します。

ケーブルを伝って救助する方法

リフトと地上との間の距離が離れすぎていて地上での救助作業を行うことができない場合や、
地上にリスク(破堤箇所、勾配な崖など)がない状態でも移動することを妨げる障害物がある場合は、
鉄塔の上からの救助活動を行わなければなりません。

(1) ヘルメットとコンプリートハーネスを着用した救助者ABは、要救助者がいる最寄りの鉄塔上部まで登高するために、
装備しているSKCエボをラインに連結してアクセスします。(図1)

(2) 鉄塔上では各救助者は、ワークポジショニング ランヤードを使用してまず自身の安全を確保します。
救助者Bは鉄塔上に設置したアンカーポイントに、エンドループ付きロープを連結し、
セルフブレーキディッセンダーをセットします。
救助者Aはロープのエンドループに連結した EN 1909 に準拠したレスキュープーリーをケーブル上に設置します。
そこにリトラクタブルフォールアレスターの上部に連結しているスイベル付ビッグフックをレスキュープーリーのコネクターボディにかけて、
下部のコネクターを自身のハーネス胸部のアタッチメントポイントに連結します。
次に、イージーレスキューにセットされているジャイアントの穴にコネクターで降下に使用するロープをマルチアンカープレート下部に連結し、
自身のセルフブレーキディッセンダーにセットします。
要救助者を地上へ降ろすレスキューロープも必要であるため、
レスキュープーリーと連結したマルチアンカープレートの別の穴にファーストアンカーのエンドリングをコネクターで連結し、
要救助者用の位置に合う長さに調整して垂らします。

(3) ここまでのセッティングが完了すれば、救助者Bがセルフブレーキディッセンダーとロープを使用して、
救助者Aをケーブルに沿って要救助者が乗るシートまでスライドさせます。(図2)

(4) 救助者Aは垂らしているアンカーストラップの調節型バックルに、
要救助者を降ろすためのセルフブレーキディッセンダーとレスキューロープをセットします。
要救助者をレスキュートライアングルで地上へ降ろすために、
このレスキューハーネスに要救助者を乗せた後、一時的にシートにしっかり固定しておきます。
そして、セットされたレスキューロープの先端にあるエンドループに、
レスキュートライアングルのアタッチメントポイントを連結してから要救助者の一時的な固定を解除します。
その後、セルフブレーキディッセンダーを使用し、ゆっくりと要救助者を地上へ降ろします。(図3)

(5) 要救助者が複数の場合は、全員の救助を終えるまで同じ方法を繰り返します。

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