建造物構築などで高所作業を行う場合、作業者と器具を安全に支える足場はCPEの1つといえます。
足場の設置と解体時には、想定できる危険とその墜落因子、クリアランス、振り子効果による衝撃などに適したフォールアレストシステムを講じなければなりません。
足場の設置は、決められている手順に沿ってどこに設置するか、建物との距離は間違ってはいないか、足場は水平かなどに注意を払いながら設置していきます。
階上に上がるための仮設足場部材の設置場所を決めた後、地上で支柱を上下2本ずつ組み立てます。
その際、支柱上部には③リトラクタブルフォールアレスター EN 360 をあらかじめ連結しておきます。
リトラクタブルフォールアレスターの下部コネクターは、地上近くの柱に連結しておきます。(図1)
1つの階を組み立てた後、足場では作業者は少なくとも2ヶ所のアンカーポイントと連結していなければなりません。
④エネルギーアブソーバー付ランヤード EN 355 を②フォーレストハーネスの胸部または背部のアタッチメントポイントに連結した状態で、
あらかじめ設置しておいたリトラクタブルフォールアレスターも同じアタッチメントポイントにコネクターで接続させます。
この作業を繰り返して、足場を組み立てていきます。(図3~7)
組み立てを進めていく時に、リトラクタブルフォールアレスターが作業者と連結していない間は、
エネルギーアブソーバー付ランヤードを用いて、作業者の安全を確保しなければなりません。
< 注意 >
足場の設置と解体の作業時には、作業者が気を失った状態で宙吊りになった場合など、
危険な状態に陥った時の救助に備えて、必ず推奨している⑥レスキューキットを用意しておかなければなりません。
レスキューキットに含まれるロープの長さは、地上から作業位置までの距離以上であることを使用前に確認しなければなりません。